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コラム Column

日本酒唎酒師あやかが日本酒を語る

伊藤彩夏

BeShockで元旦に新年のお祝いで鏡開き

新年あけましておめでとうございます。

日本酒にまつわるコラムを書かせていただくことになりました、サンディエゴダウンタウンのイーストビレッジにありますBeShock Ramen & Sake Barの唎酒師Ayakaです。どうぞよろしくお願い致します。

BeShockでは、元旦に新年のお祝いで鏡開きをしました。

今回鏡開きを提供してくださった宝酒造さんによると、清酒の樽のふたを丸くて平らな形から「鏡」と呼んでおり、樽のふたを開け、お酒をみんなで飲み交わすことから「鏡開き」と呼ぶようになったそうです。

日本では、様々なお祝いの場で登場する鏡開きですが、ここアメリカでとなると、中々そういった機会も少なく、スタッフもお客様もみんな興味津々で、木槌でふたを開け、酒樽から柄杓で日本酒をマスにくみ、それを片手に今年度の福を分かち合いました。

それとはまた別に、スタッフの健康を祈願し、お屠蘇を大晦日の夜から仕込んでおきました。屠蘇とは、邪気を屠り(ほふり)魂を蘇らせるというところに語源があり、数種類の薬草を組み合わせた屠蘇散(とそさん)を清酒またはみりんに浸して作り、それを元日の朝、年少者から年長者へ、順に飲んでいきます。スタッフ一人一人と新年の挨拶を交わしながら、全員に少しずつ飲んでもらったのですが、初めて飲む味に顔をしかめる人や、美味しい!と言ってくれる人、自分たちの文化では大角豆を食べるんだよと教えてくれる人など、とても楽しい会話をすることができました。

日本人のお客様も何グループかみえていたので、お屠蘇を持って行ったところ、「アメリカに移住してきて60年、こちらで初めてお屠蘇を頂きました。昔は元旦によく飲んでいましたね。とても懐かしいです。」とのお言葉を頂き、とても嬉しく、そして少し寂しいような気持ちになりました。

BeShockではこれからも日本酒を通して、日本の文化や伝統をサンディエゴの皆様とシェアしていければと考えております。

2017.1.3
唎酒師 伊藤彩夏