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アメリカ生活 役に立つ法律知識
05/01/18
アメリカ駐在員の為のグリーンカード申請方法
Q: 駐在員として、アメリカに住んで3年目です。出来れば、アメリカに長く住みたいと考えています。私の雇用主がスポンサーになってくれると言っていますが、雇用をもとにしたグリーンカード取得には、どのような手続きが必要ですか?
A: 雇用をもとにした永住権申請には、まず、該当するカテゴリ―を見つけることが必要です。該当するカテゴリーによって、手続きの仕方や、取得にかかる時間も変わってきます。日本からの駐在員の方が該当しやすいカテゴリーを3つ見てみましょう。
第一優先カテゴリー(EB-1)
申請条件:
第一優先カテゴリーは、従業員であるあなたが、本当に「役員職」や「管理職」に就いているのかを判断されます。このカテゴリーでは、大きな企業の駐在員や従業員の方が取得されることが多く見られます。「管理職」というのは他の従業員の日々の業務を管理し、他の従業員の給与を管理していること、また、新しく人材を雇ったり、解雇する権限を持っていること、そして、会社内の部署とその機能を管理している役職と考えられています。また役員職とは、会社内の管理職の業務を管理していること、また、上司なしで会社の業務に関連した大きな決断を出来ること、そして、会社の目標や方針を決定できる権限があることなどが役員職に就いていると見做される条件です。
およそ1年から1年半で永住権取得となりますが、早ければ1年もかからない場合もあります。
第二優先カテゴリー(EB-2)と第三優先カテゴリー(EB-3)
ほとんどの中小企業の従業員は、上記の条件を満たすことは簡単ではありません。駐在している方の多くは、第二優先カテゴリーまたは第三優先カテゴリーから永住権申請を行います。
第二、第三優先カテゴリーの申請手続きは同じですが、申請条件、また取得にかかる時間が違います。
第二優先カテゴリー(EB-2)の申請条件は、修士号ないし博士号を保持していること、または4年制大学卒業と5年以上の職務経験があることです。
第三優先カテゴリー(EB-3)の申請条件は4年制大学を卒業、または、2年以上の職務経験があることです。寿司シェフやIT会社勤務(特に、H-1Bビザで働いている方)などの専門職や技術を有する労働者のためのカテゴリー(Skilled Worker)となっています。
申請時に必要となる学位の専攻や職務経験は、スポンサーとなる会社で従事する仕事内容に必須なスキルやそのレベルによって決定されます。例えば、日本の大学院で日本語の修士号を取得していても、IT関連の雇用主の職業には必要とされず、永住権申請は出来ません。
2018年5月付けでは、EB-2、EB-3共、優先日(Priority Date)が "Current"(現在)となっていますので、待ち時間は極力短く、申請手続きを進めることが出来ますので、うまくいけば、およそ1年半から2年で永住権を取得することが可能です。しかし、Priority Date(優先日)は、審査状況などによって、毎月変動します。
第二、第三優先カテゴリーは、永住権取得までに、3つのステップがあります。
ステップ1:PERMプロセス
まず初めに、申請職種における平均的な給与を設定し、最低30日間、人材募集広告を出すことを始めます。外国人労働者を雇う前に、同等の学歴や職務経験などのスキルのあるアメリカ市民が十分にいないこと、そして外国人労働者を雇うことによって、同じように雇われているアメリカ人労働者の給与や労働環境に悪影響はないことを証明しなければいけないのです。その後、30日以上、広告への返答を待ってから、労働局に労働許可書(Labor Certification)の申請を行います。通常、問題がなければ、Labor Certification 取得までは約6~8か月以内です。しかしながら、労働局からの監査(Audit)がランダムに入りますので、その場合には、Labor Certification を取得するのだけで、1年以上かかることになります。
また、Labor Certificationの申請料はかかりませんが、PERMプロセスに必要な人材募集広告などの費用と弁護士料等は全て、スポンサーとなる雇用主が支払うことが法律により義務づけられています。
ステップ2:雇用をもとにした移民ビザ申請
ステップ2では、雇用をもとにした移民ビザ申請書類を移民局へ提出します。この際、スポンサーである雇用主が労働局で定められた給料を本当に支払うことができるかを審査されます。
以前、ステップ2で移民ビザ申請審査の結果が分かるのに、6か月から1年もかかっていましたが、現在では、プレミアムプロセス(Premium Processing)の申請をすれば、わずか15日以内で判明するようになりました。これにより、格段に、雇用をもとにしたグリーンカード取得時間は短縮されました。因みに、プレミアムプロセス申請料は1,225ドルになっております(2018年5月現在)。
ステップ3:永住権申請
いよいよ最後のステップである、永住権申請です。
EB-2カテゴリーで、尚且つ、アメリカ国内で申請する場合には、Priority Dateが"Current"であれば、ステップ2とステップ3の申請を同時に行うことが可能です。もちろん、ステップ2の結果を待って、永住権申請書類はプロセスされますが、すでに提出されていることにより、永住権申請書類のプロセスもステップ2後、すぐさま行われることになります。
EB-3カテゴリーの申請の場合は、自分のPriority Date (優先日)が回ってくるまでは、ステップ3の手続きを開始することが出来ません。しかしながら、2018年5月現在、EB-3カテゴリのPriority Date(優先日)もEB-2同様、"Current (現在)"ですので、待ち時間は極力短いと考えてよいでしょう。
ステップ3を在日アメリカ大使館や領事館で行う方も、プレミアムプロセスにより、ステップ2が15日間に短縮できますので、ステップ3の審査が日本で行われ、面接後、永住権を得ることとなります。
ステップ1とは違い、ステップ2とステップ3にかかる申請料と弁護士料等に関しては、雇用主または従業員のどちらが支払っても良いことになっています。
A: 雇用をもとにした永住権申請には、まず、該当するカテゴリ―を見つけることが必要です。該当するカテゴリーによって、手続きの仕方や、取得にかかる時間も変わってきます。日本からの駐在員の方が該当しやすいカテゴリーを3つ見てみましょう。
第一優先カテゴリー(EB-1)
申請条件:
- アメリカ国外にある(日本の)会社と米国にある会社が親子関係にあること。
- アメリカにある会社が少なくとも1年は経営されていること。
- 駐在員として、アメリカの会社で役員職や管理職に就いていること。
- 駐在員として、LビザまたはEビザでアメリカ入国以前の3年間のうち、少なくとも1年間は役員職や管理職で、アメリカ国外にある(日本にある)親会社(子会社や系列会社でも可)で勤務した経験があること。
- アメリカでの役職がフルタイムで、短期的なものではなくて、永久的なものであること。
- アメリカにある会社がその給与を支払えること。
第一優先カテゴリーは、従業員であるあなたが、本当に「役員職」や「管理職」に就いているのかを判断されます。このカテゴリーでは、大きな企業の駐在員や従業員の方が取得されることが多く見られます。「管理職」というのは他の従業員の日々の業務を管理し、他の従業員の給与を管理していること、また、新しく人材を雇ったり、解雇する権限を持っていること、そして、会社内の部署とその機能を管理している役職と考えられています。また役員職とは、会社内の管理職の業務を管理していること、また、上司なしで会社の業務に関連した大きな決断を出来ること、そして、会社の目標や方針を決定できる権限があることなどが役員職に就いていると見做される条件です。
およそ1年から1年半で永住権取得となりますが、早ければ1年もかからない場合もあります。
第二優先カテゴリー(EB-2)と第三優先カテゴリー(EB-3)
ほとんどの中小企業の従業員は、上記の条件を満たすことは簡単ではありません。駐在している方の多くは、第二優先カテゴリーまたは第三優先カテゴリーから永住権申請を行います。
第二、第三優先カテゴリーの申請手続きは同じですが、申請条件、また取得にかかる時間が違います。
第二優先カテゴリー(EB-2)の申請条件は、修士号ないし博士号を保持していること、または4年制大学卒業と5年以上の職務経験があることです。
第三優先カテゴリー(EB-3)の申請条件は4年制大学を卒業、または、2年以上の職務経験があることです。寿司シェフやIT会社勤務(特に、H-1Bビザで働いている方)などの専門職や技術を有する労働者のためのカテゴリー(Skilled Worker)となっています。
申請時に必要となる学位の専攻や職務経験は、スポンサーとなる会社で従事する仕事内容に必須なスキルやそのレベルによって決定されます。例えば、日本の大学院で日本語の修士号を取得していても、IT関連の雇用主の職業には必要とされず、永住権申請は出来ません。
2018年5月付けでは、EB-2、EB-3共、優先日(Priority Date)が "Current"(現在)となっていますので、待ち時間は極力短く、申請手続きを進めることが出来ますので、うまくいけば、およそ1年半から2年で永住権を取得することが可能です。しかし、Priority Date(優先日)は、審査状況などによって、毎月変動します。
第二、第三優先カテゴリーは、永住権取得までに、3つのステップがあります。
- PERM(Permanent Foreign Labor Certification Program)労働局から労働許可書の取得
- 雇用をもとにした移民ビザの申請
- 永住権申請・審査
ステップ1:PERMプロセス
まず初めに、申請職種における平均的な給与を設定し、最低30日間、人材募集広告を出すことを始めます。外国人労働者を雇う前に、同等の学歴や職務経験などのスキルのあるアメリカ市民が十分にいないこと、そして外国人労働者を雇うことによって、同じように雇われているアメリカ人労働者の給与や労働環境に悪影響はないことを証明しなければいけないのです。その後、30日以上、広告への返答を待ってから、労働局に労働許可書(Labor Certification)の申請を行います。通常、問題がなければ、Labor Certification 取得までは約6~8か月以内です。しかしながら、労働局からの監査(Audit)がランダムに入りますので、その場合には、Labor Certification を取得するのだけで、1年以上かかることになります。
また、Labor Certificationの申請料はかかりませんが、PERMプロセスに必要な人材募集広告などの費用と弁護士料等は全て、スポンサーとなる雇用主が支払うことが法律により義務づけられています。
ステップ2:雇用をもとにした移民ビザ申請
ステップ2では、雇用をもとにした移民ビザ申請書類を移民局へ提出します。この際、スポンサーである雇用主が労働局で定められた給料を本当に支払うことができるかを審査されます。
以前、ステップ2で移民ビザ申請審査の結果が分かるのに、6か月から1年もかかっていましたが、現在では、プレミアムプロセス(Premium Processing)の申請をすれば、わずか15日以内で判明するようになりました。これにより、格段に、雇用をもとにしたグリーンカード取得時間は短縮されました。因みに、プレミアムプロセス申請料は1,225ドルになっております(2018年5月現在)。
ステップ3:永住権申請
いよいよ最後のステップである、永住権申請です。
EB-2カテゴリーで、尚且つ、アメリカ国内で申請する場合には、Priority Dateが"Current"であれば、ステップ2とステップ3の申請を同時に行うことが可能です。もちろん、ステップ2の結果を待って、永住権申請書類はプロセスされますが、すでに提出されていることにより、永住権申請書類のプロセスもステップ2後、すぐさま行われることになります。
EB-3カテゴリーの申請の場合は、自分のPriority Date (優先日)が回ってくるまでは、ステップ3の手続きを開始することが出来ません。しかしながら、2018年5月現在、EB-3カテゴリのPriority Date(優先日)もEB-2同様、"Current (現在)"ですので、待ち時間は極力短いと考えてよいでしょう。
ステップ3を在日アメリカ大使館や領事館で行う方も、プレミアムプロセスにより、ステップ2が15日間に短縮できますので、ステップ3の審査が日本で行われ、面接後、永住権を得ることとなります。
ステップ1とは違い、ステップ2とステップ3にかかる申請料と弁護士料等に関しては、雇用主または従業員のどちらが支払っても良いことになっています。