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カリフォルニア不動産情報
09/10/24
ホームインスペクション(住宅検査)とは? 信頼できるインスペクターの選び方
通常、カルフォルニアでは住宅購入者のオファーが受諾され、エスクローを開設した後に、専門のインスペクターを雇ってホームインスペクション(住宅検査)を行います。
ホームインスペクションは、基礎、壁、暖房および冷房システム、電気システム、配管システムなど、物件の主要な要素を客観的に検査し、欠陥があるか、正常に働いているかなどを調べます。検査で問題が見つかった場合は、時によってはそれぞれの分野の専門家、配管工、電気技師、構造エンジニアなどに更に専門的な検査を依頼することがあります。
たまに自分でホームインスペクションを行うDYIインスペクションを希望される方がいますが、よほど住宅構造に詳しい方だとしてもおすすめはしません。
やはり、そのインスペクションそのものが、第三者で主観的に見ることができるトレーニングを受けたインスペクターによって行われることが重要と考えます。
ホームインスペクションは、住宅購入者だけがするものと思われがちですが、実は買い手と売り手の両方にメリットがあります。
売り手は、家を売りに出す前にインスペクションを行うことで、販売プロセス中に生じる可能性のある住宅メンテナンスに関する質問を予測することができ、あらかじめ起きそうな問題に対処することができます。また買い手が要求する前にインスペクションレポートを提示することで、買い手の安心感を与えることができ、よりクオリティの高いオファーを引き出せる可能性が高まります。
もちろん買い手にとっては、入札をした物件がどの程度の状態なのかを知る大きなチェックポイントになります。
私個人的にも、住宅のフィジカルな状態を知るホームインスペクションと、市場価値のオフィシャルな意見である査定の価値は、住宅購入においては外すことのできない2つのチェックポイントであると考えます。
ホームインスペクションでは、ガス器具と設備、電気設備やパネル、窓の開閉状態、上下水道と配管、HVAC システムなどを検査します。
屋根は事故や瓦の破損などの可能性があるため登ることはできませんが、地上からの目視検査や最近ではドローンを使った検査が行われます。また建物の基礎の状態に問題がありそうな場合は設計士、建築業者、土壌エンジニアなどスペシャリストの意見を取り入れるように注意を促します。
信頼できるインスペクターを見つける方法は、知り合いやエージェントに尋ねることは手っ取り早いですが、そのインスペクターの経験やレビューをもとに候補が数人集まったら、次の質問をしてその答え方に注意をしてください。
* 保険に加入していますか?
* 何年の経験がありますか?
* 検査にはどのようなガイドラインを適用していますか?
* どのような料金設定か?
* オプショナルの特定な検査サービスはありますか?
これらの質問を的確に答えてくれるか、Better Business Bureau で高評価を得ているインスペクターか、またサンプルのインスペクションレポートを入手するのもおすすめします。
殆どは、ホームインスペクターはインスペクター協会などのガイドラインに従っていますが、必要な免許と認定は州によって異なります。たとえば、現在カリフォルニア州ではホームインスペクターに免許の要件はありません。その場合、米国住宅検査官協会 (ASHI) または国際認定住宅検査官協会 (InterNACHI) のメンバーになっているかは、インスペクター選定の重要なポイントとなります。
ホームインスペクションの平均費用は 300 ~ 500 ドルです。費用は、ベッドルームやバスルームのの数、一軒家とコンド、家の大きさや場所によって左右されます。ラドンシステム、プール、浄化槽、井戸の検査、地盤調査、鉛、カビ、シロアリ害虫の検査は、通常のインスペクションには含まれず、それぞれの専門家の独立した検査となります。
次回のコラムでは、住宅のメンテナンスについてお話しします。
デービッド・リーのプロフィール
大阪生まれ、レストランや小売り店などのサービス業を営む家庭で育つ。1974年、大学生の時にハワイに初渡米。大学卒業後に念願の語学留学で本格的に渡米し、シアトル、ロサンゼルスのサンフェルナンドバレー、ハリウッド、ウエストサイド、サウスベイ、アーバインなど様々な地域で暮らしました。
初めての家の購入は1980年のハリウッドの小さな一軒家でしたが、その後、様々な地域に移り住みながらも本業の傍らで行なった6軒の不動産売買と不動産管理を経験する内に、不動産との縁に気づき、2002年に不動産免許を取得しエージェント業を開始しました。おかげさまで、今年(2024年)で22年目を迎えますが、これまで350軒を超える売買とリース契約のお手伝いをさせていただいています。その中には、住宅以外にも、商業物件、ビジネス案件、オフィスや工場のリースなどの様々な案件があります。