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コラム Column
Alpha Dental歯科医院
07/16/18
妊娠中のお口の中の変化
- 虫歯
妊娠すると口の中の唾液が賛成になり粘っこくなり、また、つわりなどで食事の回数が増えて、口の中が汚れやすくなるうえに、歯磨きも気持ち悪くてなかなかできないため、虫歯になる危険性が増加します。 - 妊娠性の歯肉炎
妊娠中は女性ホルモンの増加や内分泌の変調により、歯肉が赤くなり、腫れやすくなります。ときに歯肉から出血することもあります。妊婦の40%くらいの人に見られるといわれています。 - 妊娠性エプリース
歯肉炎の症状が進行すると、お口の中にエプリースができることがあります。大きさは2ミリから数センチで、妊娠3ヶ月頃から発症して、出血しやすくなります。出産すると小さくなり、なくなってしまうことがほとんどです。 - 栄養
妊娠すると内分泌の変調やビタミン代謝の障害などにより、栄養障害が起きやすくなります。それによっても影響を及ぼす可能性もあるので、常にバランスの良い食事を心がけましょう。
胎児の歯は妊娠初期(妊娠6週半ころ)からでき始めています。肉、魚、乳製品、緑黄色野菜などをしっかり採りましょう。
妊娠中の歯科治療
妊娠前、妊娠、出産直後、授乳期と妊娠してから歯科治療がしにくい時期が続きます。妊娠を考えている方は、できればその前に歯科検診を受け、必要な処置をすませておきましょう。
- 妊娠初期
歯科治療によるストレスや麻酔などにより流産の危険性がありますので、治療は応急処置にとどめたほうがよいでしょう。ときにX線撮影や服薬は妊娠初期の時期は避けた方がよいでしょう。 - 妊娠中期
安定期(妊娠5-7ヶ月)であれば普通の人と同じような歯科治療が受けられます。ただし。治療の際はX線撮影や麻酔、薬の服用には注意ししたいものです。基本的に抗菌薬や痛み止めなどの薬剤はへその緒からお腹の赤ちゃんに影響を及ぼしますので、なるべく使用を控えたほうがよいでしょう。しかし、ひどい虫歯や炎症があると、母親へのストレスの増大につながるため、必要以上に薬をこわがらず、産婦人科医と歯科医との相談上、薬の服用をする場合があります。 - 妊娠後期
歯科治療によるストレスが原因で早産の危険性がありますので避けた方がよいでしょう。どうしても治療の必要があるときは、仰向けの姿勢を長く続けると、子宮が下大静脈を圧迫するため血圧が低下することがあるので、治療の際は完全な水平位ではなく、座った姿勢で行なってもらいましょう。
出産後の注意
子供が生まれ、授乳期間に母親が開院した場合、薬の服用はどのようにするか、歯科医師は悩むところです。
授乳期間は薬が母乳から赤ちゃんに影響しますので、抗菌薬などのお薬は、なるべく使わない方が望ましいです。しかし、感染症などでしかたなく抗菌薬を使う場合でも、抗菌薬が母乳を介して新生児へ移行する量は微量なので、常用量で短期間なら問題ないと考えられています。もし可能であれば、服用中のみ一時的に粉ミルクなどに変えるとよいでしょう。
虫歯の部分には、その原因となる細菌がたくさん潜んでいます。母親が食事で使った同じスプーンで、子供に食事を与えることは日頃よくあることですが、お母さんが虫歯をもっていると、このときにこどもに虫歯を移してしまうことになります。(母子感染)ですから、生まれてくる子供のためにも、出産する前に歯科医院の出かけ、虫歯の治療しておくことが大切になります。
ミュータス菌
むし歯の主な要因はミュータンス菌(むし歯菌)です。そのミュータンス菌は後天的に感染し、子供たちのむし歯の原因となっていることが明らかになってきています。このミュータンス菌は、生まれたての赤ちゃんの口の中には存在しません。母親(周囲の大人)が口移しでものを食べさせたり、同じスプーンを使用した際などに、だ液を通じて感染し、そのまま棲みついてしまうものなのです。母親のミュータンス菌の数が多いと子供のミュータンス菌の数も多く、むし歯になるリスクが2倍以上高いというデーターもあり、子供のむし歯を減らすためには、まず母親を含めた周りの大人たちが自分のミュータンス菌を減らす努力を行うことが非常に重要といえます。